2021年7月に読んだ本紹介【ゴマの読書記録】小説編

ゴマの読書記録

どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。

8月に入ったので、本日は7月に読んだ本の振り返りと簡単な紹介をしていきます。

今回は小説編です。

※ 読んだ順で掲載しています。

小説編

『びっくり館の殺人』綾辻行人

あやしい噂が囁かれるお屋敷町の洋館、その名もびっくり館。館に住む少年と友だちになった三知也たちは、少年の祖父が演じる異様な腹話術劇におののくが……クリスマスの夜、ついに勃発する密室の惨劇! 悪夢の果てに待ち受ける戦慄の真相とは!? ミステリーランド発、「館」シリーズ第8弾、待望の文庫化。

講談社BOOK俱楽部より

1冊目は綾辻行人さんの『びっくり館の殺人』です。

綾辻行人さんの「館」シリーズ第8作です。

7作目である『暗黒館の殺人』が文庫版で4冊というボリュームだったのと、『びっくり館の殺人』の評価がそれほど高くなかったので『暗黒館の殺人』を読んだ時点でずっと止まっていました。

ただ次の『奇面館の殺人』は興味をそそられていたので、ついでに『びっくり館の殺人』も読んでしまおうと思い購入。

 

簡単な感想としては、「館」シリーズの1つと考えると物足りない、というところでしょうか。

『十角館の殺人』や『迷路館の殺人』に比べると魅力的な仕掛けやおぞましい展開もなく、「館」シリーズのメインキャラクターもほぼ出てこないので、「館」シリーズの世界観を期待してしまうと拍子抜けしてしまうでしょう。

そういう意味では、4作目の『人形館の殺人』に近いでしょうか。

「館」シリーズとしては物足りなさはありますが、読み物としては面白かったです。

 

『奇面館の殺人(上)(下)』綾辻行人

季節外れの吹雪で孤立した館、奇面館。主人影山逸史に招かれた六人の客はそれぞれの仮面を被らされた。前代未聞の異様な状況下で、事件は進展する。主人の〈奇面の間〉に転がっていたのは、頭部と両手の指を切り落とされた凄惨な死体。六人の仮面には鍵がかけられていた。名探偵・鹿谷門実の圧巻の推理が始まる!

講談社BOOK俱楽部より

2、3冊目は同じく綾辻行人さんの『奇面館の殺人』です。

こちらも先ほどの『びっくり館の殺人』と同様、「館」シリーズの1つ(第9作)ですね。

 

簡単な感想としては、こちらは「館」シリーズのらしさが出ている作品だと感じました。

吹雪の山荘、凄惨な死体、奇妙な仮面。「犯人の意図は何か?」、散りばめられた謎はとても魅力的です。

結末(ネタバレになるので多くは話しませんが)はそんな偶然あるかと思ってしまいましたが、そのあたりは創作なのでご愛嬌でしょうか。

 

「館」シリーズについては以下の記事でも解説しています。

Q.この記事を書きたくて、「館」シリーズを読み切ったのではありませんか?

A.そうとも言う。

 

『体育館の殺人』青崎有吾

風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。外は激しい雨で、密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。アニメオタクの駄目人間に──。“平成のエラリー・クイーン”が、論理に磨きをかけて読者に挑戦!

東京創元社より

4冊目は青崎有吾さんの『体育館の殺人』です。

第22回鮎川哲也賞受賞作であり、青崎有吾さんのデビュー作でもあります。

Kindle Unlimitedの対象になっていたので、良い機会だと思い読了しました。

 

主人公も探偵も非常にキャラクターが立っているのがこの作品の1番の特徴でしょうか。

キャラクターが強いこともあり、校内で殺人事件が起きているにもかかわらず、どこかポップな印象を受けました。

ミステリー特有の重苦しい空気はなく、推理パートは終始和やかな雰囲気にも感じました。

 

『スケルトン・キー』道尾秀介

僕は自分から何かを奪う人間を許さない――。

かつてないドライブ感と衝撃。予測不能のダークミステリ!

19歳の坂木錠也(さかき じょうや)は、ある雑誌の追跡潜入調査を手伝っている。
危険な仕事ばかりだが、生まれつき恐怖という感情が欠如した錠也にとっては天職のようなものだ。
天涯孤独の身の上で、顔も知らぬ母から託されたのは、謎めいた銅製のキーただ1つ。
ある日、児童養護施設時代の友達が錠也の出生の秘密を彼に教える。
それは衝動的な殺人の連鎖を引き起こして……。
二度読み必至のノンストップ・ミステリ! 

KADOKAWAより

5冊目は道尾秀介さんの『スケルトン・キー』です。

カドフェスにも取り上げられている1冊で、以前のカドフェスの記事でも1番気になる作品として挙げさせていただきました。

 

主人公がサイコパスのこの作品。グロテスクな表現、バイオレンスな表現が多いです。

「やりすぎでは…?」と思う部分も多いですが、そこは「サイコパスだから」で片づけてしまうしかないのでしょうか。 

物語は終始暗めかつ重め。道尾作品は暗く重い雰囲気の作品が多いので、そのあたりはもう慣れたものです。

 

見所としては、物語中盤に衝撃の事実が明かされ、話の流れが大きく変わります。

そしてそこからどのように話が展開されていくのか…。最後まで目が離せない1冊でした。

ちょうど私の連休と被っていたこともあり、一気読みしてしまった作品です。

 

『リラ荘殺人事件』鮎川哲也

リラ荘を七人の芸大生が訪れた翌日から、殺人鬼の活動は始まった。老人が殺され、死体の横には学生のコートと、スペードのAが。それを機に別荘で次々と起こる殺人、凶悪無残な殺人鬼の正体とは?

KADOKAWAより

6冊目は鮎川哲也さんの『リラ荘殺人事件』です。

『体育館の殺人』同様、Kindle Unlimitedの対象になっていたので、せっかくの機会だと思い読んでみました。

 

一言で感想を述べるとするならば、お手本のようなミステリーとでも言いましょうか。

別荘の中で起こる連続殺人、現場に残される謎のトランプ。まさに王道を積み重ねた作品だと感じました。

日常生活であまり使わない言葉がたくさん出てくるので、小難しく感じるかもしれません。

 

『高校入試』湊かなえ

県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。迎えた入試当日。試験内容がネット掲示板に次々と実況中継されていく。遅れる学校側の対応、保護者からの糾弾、受験生たちの疑心。杏子たち教員が事件解明のため奔走するが……。誰が嘘をついているのか? 入試にかかわる全員が容疑者? 人間の本性をえぐり出した、湊ミステリの真骨頂!

KADOKAWAより

7冊目は湊かなえさんの『高校入試』です。

この作品については、別の記事で取り上げているのでそちらをご覧ください。

 

『殺戮にいたる病』我孫子武丸

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。

講談社BOOK俱楽部より

8冊目は我孫子武丸さんの『殺戮にいたる病』です。

「面白いけど、エログロ表現多め」と聞いて敬遠していたのですが、読みたさが勝ったのでとうとう購入しました。

確かにエログロ表現は多く、特にグロテスクな表現については「この作者、実際にこういう行動をとったことあるのでは…?」と疑いたくなるほど緻密。

久々に「うぅ…」と呻きながら読んだ作品です…。

 

どんでん返しの中でもかなり評価が高かった1冊であり、私の期待値もとても高かったのですが、そのハードルを越えてくるほど面白い作品でした。

グロテスクな描写を読むのが辛かったこと以外はとても満足です。

別途、単独の書評記事も作りたいなと思いました。

 

終わりに

ということで、本日は7月に読んだ小説の紹介をしていきました。

気になった小説はありましたでしょうか。

次の記事では自己研鑽編をUPする予定なので、良ければそちらもご覧ください。

 

本日はここまで。

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