2022年12月に読んだ本

ゴマの読書記録

あけましておめでとうございます、ゴマ(@gomago50gomago)です。

今回は2023年1発目。12月に読んだ本の振り返りと簡単な紹介をしていきます。

『楽園とは探偵の不在なり』斜線堂有紀

2人以上殺した者は“天使”によって即座に地獄に引き摺り込まれるようになった世界。過去の悲惨な出来事により失意に沈む探偵の青岸焦(あおぎしこがれ)は、「天国が存在するか知りたくないか」という大富豪・常木王凱(つねきおうがい)に誘われ、天使が集まる常世島(とこよじま)を訪れる。そこで青岸を待っていたのは、起きるはずのない連続殺人事件だった。犯人はなぜ、どのように地獄に堕ちずに殺人を続けているのか。

Hayakawa Onlineより

『楽園とは探偵の不在なり』はこんな作品!

  • “天使”が現れた世界が舞台となる、特殊設定ミステリ
  • 2人殺せば即地獄行き、そんな世界の中で起きた連続殺人事件!

1冊目は斜線堂有紀さんの『楽園とは探偵の不在なり』

この作品の特徴は何といってもその設定。
2人殺せば天使に即地獄へ連れていかれる、そんな世界で連続殺人が起こります。

誰も地獄行きになってないのはおかしいゴマね……。

犯人はどのようにしてこの連続殺人を成功させたのか……。

真相を聞いてしまえば「そんなものか」と思ってしまうのですが、このトリックを見破るのは難しいと思います。

『夏の終わりに君が死ねば完璧だったから』斜線堂有紀

最愛の人の死には三億円の価値がある――。壮絶で切ない最後の夏が始まる。

 片田舎に暮らす少年・江都日向(えとひなた)は劣悪な家庭環境のせいで将来に希望を抱けずにいた。
 そんな彼の前に現れたのは身体が金塊に変わる致死の病「金塊病」を患う女子大生・都村弥子(つむらやこ)だった。彼女は死後三億で売れる『自分』の相続を突如彼に持ち掛ける。
 相続の条件として提示されたチェッカーという古い盤上ゲームを通じ、二人の距離は徐々に縮まっていく。しかし、彼女の死に紐づく大金が二人の運命を狂わせる──。
 壁に描かれた52Hzの鯨、チェッカーに込めた祈り、互いに抱えていた秘密が解かれるそのとき、二人が選ぶ『正解』とは?

メディアワークス文庫より

『夏の終わりに君が死ねば完璧だったから』はこんな作品!

  • 不治の病に侵された女子大生と、劣悪な家庭環境に暮らす少年の恋愛物語!
  • 彼女に引き付けられるのは純粋な愛か?それとも、彼女の価値か?そんな葛藤が描かれた作品!

2冊目は斜線堂有紀さんの『夏の終わりに君が死ねば完璧だったから』
1冊目と同じく斜線堂有紀さんの作品ですが、先ほどはミステリ、こちらは恋愛小説です。

最近はミステリだけでなく、恋愛小説にもハマり気味です。

この作品は「不治の病」という恋愛小説では割とありがちな設定ですが、その病がかなり特殊です。「金塊病」と名付けられたその病気は身体が金塊に変わってしまい、死後には遺体に3億円の価値がつけられます。
病にかかった都村弥子(つむらやこ)に相続を持ち掛けられた主人公・江都日向(えとひなた)は次第に惹かれていくのですが、周りからは好奇の目で見られてしまいます。

純粋に弥子に惹かれていたと思っていた日向ですが、周りの好奇の目により本当に自分が純粋に彼女を愛しているのか不安になっていきます。そんな日向がとった行動とは……。

ハッピーエンドじゃないと最初からわかりきっていますが、心地よい読後感の作品でした。

『光』道尾秀介

利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。偽化石づくりの大作戦と、洞窟に潜む殺意との対決。心に芽生えた小さな恋は、誰にも言えなかった。懐かしいあの頃の記憶は、心からあふれ出し、大切な人に受け渡される――。子どもがもつ特別な時間と空間を描き出し、記憶と夢を揺さぶる、切なく眩い傑作長編小説。

光文社より

『光』はこんな作品!

  • 小学生のころの思い出を描く長編小説!
  • 子供らしさがたっぷり詰まった物語!

3冊目は道尾秀介さんの『光』

他の作品にも言えるのですが、道尾作品で描かれる小学生は「小学生の時の自分もこういうことあったよな」ととても思わされます。
大人になった今なら鼻で笑ってしまうような作戦を、友達と一緒に考えて実行して怒られた、そんな経験があるのは私だけではないでしょう。

ただ残念なことに、私にはこの作品はハマりませんでした。
読んだ時期が悪かったのかもしれません。

『霧越邸殺人事件(上)(下)』綾辻行人

本格ミステリの様式美を究め、突き抜ける――綾辻行人の記念碑的名作!

信州の山中に建つ謎の洋館「霧越邸」。訪れた劇団「暗色天幕」の一行を迎える怪しい住人たち。邸内で発生する不可思議な現象の数々……。閉ざされた“吹雪の山荘”で、やがて美しき連続殺人劇の幕が上がる。緻密な推理と思索の果てに待ち受ける驚愕の真相とは!?

KADOKAWAより

『霧越邸殺人事件』はこんな作品!

  • ミステリ好き垂涎のクローズドサークル!吹雪の豪邸で起こる連続殺人事件!
  • 見立て殺人というミステリの定番に加えて、ホラーっぽさも併せ持つ作品!

4・5冊目は綾辻行人さんの『霧越邸殺人事件』
上下巻合わせて、687ページの大作です。

綾辻行人さんの作品は<館>シリーズぐらいしか読んだことはなかったのですが、この作品も<館>シリーズに負けず劣らず面白かったです。

舞台設定は吹雪の豪邸というありがちなクローズドサークル。
事件の前にはその人を表す物品が壊れるというホラーっぽさも持ち合わせ、さらには見立て殺人というおまけつき。

トリックはともかく、犯人は割とわかりやすいんじゃないかなあと思います。
私の犯人予想は当たったのですが、事件の真相はもっと複雑でした。

『夜行』森見登美彦

怪談×青春×ファンタジー、かつてない物語
「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」
私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。

小学館より

『夜行』はこんな作品!

  • 怪談×青春×ファンタジー!
  • それぞれの旅先で起こる不思議な体験。そこに必ず存在するとある画家の絵。不思議な体験の正体は如何に……。

6冊目は森見登美彦さんの『夜行』
職場の後輩に「理解できなかったから読んでみてほしい」と言われ、初めて森見登美彦作品に手を付けました。

確かに読んでみると、スッキリとした解釈が明示されていないので、読者に解釈を委ねられている感じがしました。「理解できなかった」というのも頷けます。

私なりに解釈はしてみましたが、自分でも納得はできていません……。

「怪談×青春×ファンタジー」と銘打たれていますが、個人的にはほぼホラーでした。

『ホテル・ピーベリー』近藤史恵

木崎淳平は仕事を辞めて、ハワイ島のヒロを訪れた。友人から勧められた日本人が経営するホテルは「リピーターを受け入れない」ことが特徴だという。しかし、同宿者がプールで溺れ死ぬ事件が起きてしまう。直後にはバイク事故でもう一人が……。このホテルには「なにか」がある。最後のページまで気が抜けない、不穏な空気に充ちた傑作ミステリーの新装版!

双葉社より

『ホテル・ピーベリー』はこんな作品!

  • 「リピーターを受け入れない」という異質なホテルが舞台!
  • 異質なホテルで宿泊者が死亡。直後にはバイク事故でもう1人亡くなって……。一体、このホテルには何があるのか……。

7冊目は近藤史恵さんの『ホテル・ピーベリー』
近藤史恵さんの作品も初めて読むのですが、本作はあらすじに惹かれて購入しました。

事件だけでなく、様々な人間模様が描かれているので内容たっぷりの作品です。

「この人は結局この後どうなったんだろう」と解釈の余地を残したまま終わった場面もあり、モヤモヤする部分は残りました。
それでも話がとても読みやすかったので、あっという間に読み終わってしまいました。

『密室狂乱時代の殺人 絶海の孤島と七つのトリック』鴨崎暖炉

密室のスペシャリストの前に立ちはだかる7つの密室。
密室の不解証明は、現場の不在証明と同等の価値がある――“密室殺人”に初めて無罪判決を下した元裁判官も加わり、謎を解くため奔走する!
日本有数の富豪にしてミステリーマニア・大富ヶ原蒼大依が開催する、孤島での『密室トリックゲーム』に招待された高校生の葛白香澄は、変人揃いの参加者たちとともに本物の密室殺人事件に巻き込まれてしまう。
そこには偶然、密室黄金時代の端緒を開いた事件の被告と、元裁判官も居合わせていた。
果たして彼らは、繰り返される不可能犯罪の謎を解き明かし、生きて島を出ることができるのか!?

宝島CHANNELより

『密室狂乱時代の殺人 絶海の孤島と七つのトリック』はこんな作品!

  • 『密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック』に次ぐ第2弾!
  • 前作よりさらにパワーアップした密室トリックが満載の大満足の1冊!

8冊目は鴨崎暖炉さんの『密室狂乱時代の殺人 絶海の孤島と七つのトリック』
『密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック』に続く2作目です。

前作もなかなかに大掛かりなトリックが多かったですが、今作はさらにパワーアップして帰ってきました。壮絶な密室トリックがたくさん出てきます。
現実的に不可能なのでは……?と思うトリックも多いので、リアリティを求める人には合わないかもしれません。
コメディ要素も強いので、娯楽小説としてはとても面白かったです。

「え、まさかのそんな終わり方……?」と思ったのですが、そこから意外な結末も待っていました。

終わりに

ということで、本日は12月に読んだ本の振り返りとその紹介をしました。

12月まで、すなわち2022年に読んだ本は合計84冊
目標であった100冊には届きませんでしたが、下半期でかなり巻き返せたかなと思います。
来年こそは100冊を達成できるように頑張りたいです!

本日はここまで。
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