【書評・感想】『殺戮にいたる病』エロとグロが織り成す猟奇殺人をネタバレなしで徹底解説！

生きるに値しない世界で、生きるに値しない人間が生き延びている。

どうも、ゴマ（@gomago_gomago)です。

今回は我孫子武丸さんの『殺戮にいたる病』を紹介していきます。

どんでん返しがすごい作品といろんな人が話しているので読んでみましたが、確かにすごかったです…！

『殺戮にいたる病』あらすじ

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。

講談社Book倶楽部より

『殺戮にいたる病』感想

『殺戮にいたる病』では3人の視点で物語は進みます。

1人目は猟奇的な殺人犯、蒲生稔。

2人目は息子を殺人犯と疑う、蒲生雅子。

3人目は警察を引退した元警部、樋口武雄。

冒頭で蒲生稔が逮捕されるシーンが描かれ、そこから遡って事件の発生から蒲生稔が逮捕されるまでの顛末が描かれます。

　　

蒲生稔が犯罪を重ねる一方、蒲生雅子と樋口武雄は徐々に徐々に真実に近づいていきます。

ラストは最初の蒲生稔の逮捕されるシーンに戻るのですが、衝撃の事実がわかります。

いわゆる、どんでん返しというやつですね。

「どんでん返しがすごい」というのは知っていたので、簡単には騙されないぞという気持ちで臨んだのですが簡単に騙されてしまいました。

確かに読んでいる途中に何となく違和感を覚える箇所も多かったのですが…。

結局それが何なのかわからず、最後の最後まで読んでようやく「だから違和感があったのか…」となりました。

　

ただ1点だけ人におススメしづらいポイントがありまして、それはエログロ表現がかなり多いこと。

エロはともかく、グロの方はなかなかに読んでてしんどくなりました。

死体損壊のシーンなどもあるのですが、その様子がありありと浮かんでくるようなえぐさがあります。

「作者は実際にやったことあるのでは…？」と疑いたくなるほど。

かなりグロテスクな表現になっているので、読むにはそれ相応の耐性か覚悟が必要です。

　

しんどくなるようなシーンはありますが、最後のどんでん返しを含めて非常に面白い作品です。

どんでん返しが好きな人には是非読んでもらいたいですね。

　

本日はここまで。

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