「十一月最後の二日間に、真雁で男女が二人ずつ、四人死ぬ」
どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。
今回は今村昌弘さんの『魔眼の匣の殺人』を紹介します。
剣崎比留子シリーズの第2弾。前作の『屍人荘の殺人』が面白かったので、今作への期待値は高かったのですが、そのハードルを越えてくる素晴らしい作品でした。
『魔眼の匣の殺人』あらすじ
「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」人里離れた施設に暮らし、予言者と恐れられる老女は、その日訪ねた葉村譲と剣崎比留子ら九人に告げた。直後、彼らと外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちて脱出不可能に。予言通りに一人が命を落とし、さらに客の女子高生が予知能力者と判明して慄然とする葉村たち。残り48時間、死の予言は成就するのか。ミステリ界を席捲したシリーズ第2弾!
東京創元社より
『魔眼の匣の殺人』感想
『魔眼の匣の殺人』は剣崎比留子シリーズの第2弾です。
シリーズ第1弾の『屍人荘の殺人』が数々の賞をとってきましたが、今作も以下の数々の賞を受賞しています。
- 2020本格ミステリ・ベスト10 第2位
- 週刊文春ミステリーベスト10 第3位
- このミステリーがすごい!2020年度版 第3位
- ミステリが読みたい! 第3位
第1弾の面白さに加えて、これだけの受賞歴。
期待しないわけには行かないですね!
『屍人荘の殺人』以上の期待度をもって読んだ本作でしたが、その期待のハードルを大きく超えてくる素晴らしい作品でした。
剣崎比留子シリーズはいわゆる特殊設定ミステリにあたります。
特殊設定ミステリ…?
簡単に言えば、現実ではあり得ない・存在しない技術や現象が出てくるミステリのことだよ!
『魔眼の匣の殺人』のテーマとなるのは「予言・予知」。
「予言・予知」のような超常現象をテーマに扱うと、その超常現象がどのようなトリックで行われたのかが焦点になります。
有名どころで言えば、仲間由紀恵さん・阿部寛さんが主役の『TRICK』がそうですね。
『魔眼の匣の殺人』では、そうした予言は「当たるもの」として扱われています。
村人たちはもちろんのこと、比留子や葉村も信じざるを得ない状況に追い込まれていきます。
そんな中で実際に人が死んでいくわけですが…。結末は一体どのようになるのでしょうか…。
犯人が分かった時は、「え、何だそんな話なの…?」とちょっとがっかりしてしまったのですが、終章で明かされた真実には驚くしかありませんでした。
「これで終わっちゃうのかな?」というところから一気に捲られてしまったので、驚きが大きかったです。
比留子と葉村、お互いに相手を守ろうという意識が強いので、本当に良いコンビですね。
第3弾の『兇人邸の殺人』も未読なので、今後読むのが一層楽しみになりました。
前作の『屍人荘の殺人』も書評記事を上げているので、良ければあわせてどうぞ。
終わりに
ということで、本日は今村昌弘さんの『魔眼の匣の殺人』を紹介しました。
本日はここまで。
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