どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。
9月に入ったので、本日は毎月恒例8月に読んだ本の振り返りと簡単な紹介をしていきます。
『片眼の猿』道尾秀介
盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
新潮社より
1冊目は道尾秀介さんの『片眼の猿』。
盗聴専門の探偵というちょっと変わった設定のお話です。
ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、道尾秀介さんの作品はやはり書き方が巧妙だなと思いました。
また騙されてしまった…。という感じです。
同じ道尾秀介さんの作品である『透明カメレオン』に近い雰囲気を感じました。
『はるか』宿野かほる
賢人は小さな頃、海岸で一人の少女と出会い恋に落ちる。彼女の名は、はるか。大人になり偶然再会した二人は結婚するが、幸せな生活は突如終わりを告げた。それから月日は経ち、賢人は人工知能の研究者として画期的なAIを発明。「HAL-CA」と名付けられたそのAIは、世界を一新する可能性を秘めていた――。『ルビンの壺が割れた』で大反響を呼んだ著者による、更なる衝撃が待つ第二作。
新潮社より
2冊目は宿野かほるさんの『はるか』。
『ルビンの壺が割れた』の宿野かほるさんの第2作ということで、期待して読んだ1冊です。
AIをテーマとした話で、主人公の賢人は妻・はるかそっくりのAIを作り上げます。
どんどん賢人がAIにのめりこんでいく様子が描かれているので、どれだけドロドロとした終わり方になるのかゾクゾクしながら読んでいました。
『母性』湊かなえ
女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語(ミステリー)。
新潮社より
3冊目は湊かなえさんの『母性』。
11月23日に戸田恵梨香さん・永野芽郁さん主演で映画化もされる作品です。
「親の心子知らず」「子の心親知らず」という言葉が本当にピッタリ当てはまる作品だと思いました。
同じ情景を描いているはずなのに、語り手によって読んだ印象が全然違うという不思議。
正直、本当に同じ話をしてますか…?と疑いたくなってしまうような1冊でした。
『いけない』道尾秀介
★ラスト1ページですべてがひっくり返る。
話題の超絶ミステリがついに文庫化!各章の最後のページに挟まれた「写真」には、
文藝春秋BOOKSより
物語がががらりと変貌するトリックが仕掛けられていて……。
2度読み確実! あまりの面白さが大反響をもたらした、
道尾秀介渾身の超絶ミステリ。
4冊目は道尾秀介さんの『いけない』。
小説という枠組みの中で、新たな試みを取り入れてくる道尾さんですが、この作品はすごかったです。
あらすじにもある通り、この作品は各章の最後のページに1枚の写真が挿入されています。
その写真には物語の真実を暴く手がかりが残っているのです。
ただこの写真の謎、納得のいく答えを出すにはかなり難しかったです…。
話自体も面白いのですが、やはり最後の謎が解けないとモヤモヤが残ってしまいます。
私は私なりの結論は出したのですが、いろんな人の考察が聞きたいなと思う1冊でした。
個別の書評記事も書いていますので、あわせてこちらもどうぞ。
私なりの考察も記事にしているので、読み終えた方はこちらもどうぞ。
『魔眼の匣の殺人』今村昌弘
「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」人里離れた施設に暮らし、予言者と恐れられる老女は、その日訪ねた葉村譲と剣崎比留子ら九人に告げた。直後、彼らと外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちて脱出不可能に。予言通りに一人が命を落とし、さらに客の女子高生が予知能力者と判明して慄然とする葉村たち。残り48時間、死の予言は成就するのか。ミステリ界を席捲したシリーズ第2弾!
東京創元社より
5冊目は今村昌弘さんの『魔眼の匣の殺人』。
『屍人荘の殺人』に次ぐ、剣崎比留子シリーズの第2弾です。
昨今流行りの特殊設定ミステリの1つで、今回のテーマは「予言・予知」。
犯人が分かったシーンまでは物足りなさを感じたのですが、終章で明かされる真相には驚かされました。
『屍人荘の殺人』がとても面白かったので、期待値も高かったのですが、それを上回ってくる1冊でした。
『魔眼の匣の殺人』は個別の書評記事も書いていますので、こちらもどうぞ。
『ある閉ざされた雪の山荘で』東野圭吾
1度限りの大トリック!
たった1度の大トリック!劇中の殺人は真実か?
俳優志願の男女7人、殺人劇の恐怖の結末。早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した男女7名。これから舞台稽古が始まる。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。だが、1人また1人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの間に疑惑が生まれた。はたしてこれは本当に芝居なのか?驚愕の終幕が読者を待っている!
講談社BOOK俱楽部より
6冊目は東野圭吾さんの『ある閉ざされた雪の山荘で』。
東野圭吾さんの作品は物語の設定が非常に巧妙ですね。
本作は舞台稽古という名目で集まった7人が1人、また1人と消えていきます。
「これはあくまで舞台稽古。実際にいなくなったのではなく、物語から退場しただけ。」と登場人物たちは仲間が消えていくことに疑いを持ちません。
しかしながら、小さな綻びが見つかり「果たして本当に芝居なのか…?」と全員が疑心暗鬼になっていきます…。
最初の設定から巧妙なのですが、二重三重に作りこまれた展開は圧巻の一言でした。
これが30年近く前の作品なのだから驚きですね。
『むかしむかしあるところに、死体がありました。』青柳碧人
「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さんご存じの《日本昔ばなし》を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解く全く新しいミステリ!「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」の全5編収録。2019年、本屋大賞や多くの年間ミステリランキングに入った話題作が早くも文庫になりました!
双葉社より
7冊目は青柳碧人さんの『むかしむかしあるところに、死体がありました。』。
「昔ばなし」×「ミステリ」というのはもう発想力の勝利だなと思いました。
もっとコミカルな展開が多いかと思っていましたが、思った以上に本格的なミステリに仕上がっていました。
昔ばなしだからこそできるトリックもあり、面白かったです。
『灰かぶりの夕海』市川憂人
目の前に現れた亡き恋人と、二度死んだ恩師の妻――。灰色のベールが取られた時、この謎の真の姿が現れる。市川憂人の驚愕ミステリ!
中央公論新社より
8冊目は市川憂人さんの『灰かぶりの夕海』。
私の一押しの作家である市川憂人さんの最新作です。
ミステリではあるのですが、事件の真相以上に突如現れた元恋人と同じ顔をした夕海の正体の方がずっと気になっていました。
もちろん、事件の方も夕海の正体に多少なりとも関わってくるわけなのですが…。
ミステリでこんなに感動するとは思いませんでした。メチャクチャ私に刺さった1冊です。
とにかく夕海が可愛すぎる…。
『セカンド・ラブ』乾くるみ
「イニシエーション・ラブ」の衝撃、ふたたび
1983年元旦、僕は春香と出会う。僕たちは幸せだった。春香とそっくりな女・美奈子が現れるまでは。衝撃の恋愛ミステリー再び
文藝春秋BOOKSより
9冊目は乾くるみさんの『セカンド・ラブ』。
乾くるみさんの代表作である『イニシエーション・ラブ』に次ぐ1冊です。(続編ではありません。)
ミステリの要素が散りばめられた恋愛小説なので、語り手以外の全員が怪しく見えてしまいますね…。
最後のシーンが一度読んだだけではよくわからなかったのですが、気付いてしまうとあの話も伏線だったのだな、と…。
個人的には『イニシエーション・ラブ』の衝撃が大きかったので、それに比べちゃうと物足りなさは感じてしまいますが、面白い1冊でした。
終わりに
ということで、本日は8月に読んだ本の振り返りと紹介をしました。
今月の読了本は9冊。先月に引き続きたくさん読むことが出来ました。
8月までに読んだ本は、合計53冊。
ついに50冊を越えました。
また、8月はブログの方もたくさん更新することが出来ました。
今月は9本記事を上げています。ここ数か月3~4本しかあげていないことが多かったので、かなり頑張った方だと思います。
とはいえ、毎日更新している人には到底かなわないんですがね…。
本日はここまで。
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