2022年7月に読んだ本

ゴマの読書記録

どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。

8月に入ったので、本日は毎月恒例7月に読んだ本の振り返りと簡単な紹介をしていきます。

『占星術殺人事件』島田荘司

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。彼の死後、六人の若い女性が行方不明となり肉体の一部を切り取られた姿で日本各地で発見される。事件から四十数年、未だ解かれていない猟奇殺人のトリックとは!? 名探偵・御手洗潔を生んだ衝撃のデビュー作、完全版!

講談社BOOK俱楽部より

1冊目は島田荘司さんの『占星術殺人事件』

島田荘司さんのデビュー作であり、名探偵・御手洗潔の初登場作品でもあります。

 

40年以上前に起きた猟奇殺人事件の新たな証拠がひょんなことから御手洗の元に舞い込みます。

そこから御手洗が事件解決のために動き出すのですが、その事件は何とも不可解な点が多いこと。

死体の一部は切り取られ、日本各地のあらゆる場所に捨てられたり埋められたりしているのです。

「犯人は何故そんなことをしたのか?」、その謎の答えはとても意外でとても納得いくものでした。

 

「本格ミステリと言えば?」という問いにこの作品を挙げる人も多い『占星術殺人事件』ですが、そう言われるだけあって非常に面白かったです。

某推理漫画でトリックを知ってしまっていたので、もし知らないまま読んだらとてもゾクゾクしただろうなと思います。

 

『占星術殺人事件』は個別の書評記事も書いていますのでこちらもどうぞ。

『呪いと殺しは飯のタネ 伝記作家・烏丸尚奇の調査録』烏丸尚奇

第20回「このミステリーがすごい! 大賞」隠し玉作品。「感電死するような刺激を約束します」。小説家としての道で挫折し、現状に不満を覚えながら伝記作家として細々と生計を立てている男・烏丸。彼の元に、ある大企業の創始者・深山波平の伝記を書いてほしいという依頼が来るが、そこには金銭のほかに「刺激」を約束すると書いてあった。妻は自殺、次女は失踪。心筋梗塞で波平が死亡した後、唯一残された長女は植物状態に。大企業の創始者一家でありながら、呪いのような不幸に見舞われ続ける一家・深山家。一家を調べるうち、烏丸は「蝶野森の魔女」と呼ばれていた次女の血なまぐさい奇行や、監禁と拷問の跡が残された地下室の存在を知る。深山家の「刺激」で小説家としての再起を果たそうと烏丸が決意した矢先、新たな殺人事件が起こり――。

宝島CHANNELより

2冊目は烏丸尚奇さんの『呪いと殺しは飯のタネ 伝記作家・烏丸尚奇の調査録』。(以下、『呪いと殺しは飯のタネ』と表記します。)

第20回「このミステリーがすごい!大賞」隠し玉の作品です。

 

「感電死するような報酬を約束します。」という不思議な依頼を主人公・烏丸尚奇が受けるところからスタート。

伝記を書いてほしいと依頼された人物は、一見伝記を書くには内容が乏しいように思えます。

しかし、調べれば調べるほど当の本人の異常性や次女の奇行が発覚していき…。

この家族の正体は一体何なのか、途中からはページを繰る手が止まりませんでした。

 

『呪いと殺しは飯のタネ』は個別の書評記事も書いていますので、こちらもどうぞ。

『バック・ステージ』芦沢央

「まさか、こうきたか」幕が上がったら一気読み!注目作家の痛快ミステリ!

新入社員の松尾は忘れ物で戻った夜の会社で、先輩社員の康子がパワハラ上司の不正証拠を探す場面に遭遇。そのまま巻き込まれる形で、片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。その周辺では息子の嘘に悩むシングルマザーやチケットを手に劇場で同級生を待つ青年、開幕直前に届いた脅迫状など、それぞれ全く無関係の事件が同時多発的に起きていたが、松尾と康子の行動によってそれらは少しずつ繋がっていく、そして……。バラバラのピースが予測不能のラストを象る。いま、最も注目される作家芦沢央の驚愕・痛快ミステリ!

KADOKAWAより

3冊目は芦沢央さんの『バック・ステージ』

1か月ほど前にKindleUnlimitedで利用できたので借りていたのですが、読む機会がなかなか取れなかった1冊。

ついに読むことが出来ました。

借りてたの忘れてただけじゃないゴマか?

そ、そういうわけじゃないよ…。

 

『バック・ステージ』は短編集ではあるのですが、大きなメインのストーリーがあり、それを取り巻くように様々な出来事が起こります。

メインのストーリーは松尾と康子がパワハラ上司の不正の証拠をつかむことなのですが、そのための行動がそれぞれの短編にいろんな形でつながってきます。

ちょっとした行動も伏線となっていて、読んでて非常に楽しかったです。

芦沢央さんの作品は思わず「ウッ…」となってしまうラストも多いのですが、『バック・ステージ』は終始ほっこりとしているのもこれまで読んだ作品と異なっていて面白かったです。

『カササギたちの四季』道尾秀介

リサイクルショップ・カササギは今日も賑やかだ。理屈屋の店長・華沙々木と、いつも売れない品物ばかり引き取ってくる日暮、店に入り浸る中学生の菜美。そんな三人の前で、四季を彩る4つの事件が起こる。「僕が事件を解決しよう」華沙々木が『マーフィーの法則』を片手に探偵役に乗り出すと、いつも話がこんがらがるのだ……。心がほっと温まる連作ミステリー。

光文社より

4冊目は道尾秀介さんの『カササギたちの四季』

久々に道尾秀介さんの作品を読み終えました。

 

『カササギたちの四季』は天才探偵気取りのカササギとカササギを天才で居続けさせようとする日暮と天才・カササギに憧れる菜美の3人の話。

事件をとんでもない方向から解決しようとするカササギとその推理を現実にしようと奔走する日暮という構図が面白かったです。

 

日暮が報われていない感じを受けましたが、最後の最後の報われたような描写があったので良いラストでした。

『リピート』乾くるみ

『イニシエーション・ラブ』の著者が挑むミステリーのはなれわざ!

現在の記憶を持ったまま過去の自分に戻って人生をやりなおせる「リピート」。しかし「リピーター」たちが次々と殺されて…傑作ミステリー

文藝春秋BOOKSより

5冊目は乾くるみさんの『リピート』

乾くるみさんと言えば、『イニシエーション・ラブ』がとても有名ですが、こちらも傑作と聞いて読んでみました。

 

『リプレイ』×『そして誰もいなくなった』に挑んだと言われている作品で、過去に戻った10人の男女が1人1人謎の死を遂げていきます。

一体なぜ「リピート」を体験した人が死んでいくのか…。その謎の答えは「なるほど。そういうことか。」ととても納得させられるものでした。

ただ個人的には答えが出てからラストまでの展開が少し急ぎ足に感じてしまいました。

『名探偵の掟』東野圭吾

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

講談社BOOK倶楽部より

6冊目は東野圭吾さんの『名探偵の掟』

推理小説の「お約束」を破ったという文言に惹かれて読み終えました。

 

短編集となっており、密室や見立て殺人など推理小説によくあるパターンが皮肉を効かせて描かれています。

1個1個の短編はとても短いので非常に読みやすかったです。

私は皮肉だけでお腹いっぱいになってしまいました。

『名探偵の呪縛』東野圭吾

図書館を訪れた「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵天下一になっていた。次々起こる怪事件。だが何かがおかしい。じつはそこは、「本格推理」という概念の存在しない街だったのだ。この街を作った者の正体は? そして街にかけられた呪いとは何なのか。『名探偵の掟』の主人公が長編で再登場。

講談社BOOK俱楽部より

7冊目は東野圭吾さんの『名探偵の呪縛』

6冊目の『名探偵の掟』の続編です。

 

『名探偵の呪縛』は長編となっており、本格推理小説の存在しない世界が舞台となっています。

登場人物は『名探偵の掟』と同じく天下一大五郎が主役なのですが、『名探偵の掟』とは雰囲気が異なるので先ほどは続編という言葉を使いましたが別の作品と考えた方が良いかもしれません。

 

『名探偵の掟』は推理小説を皮肉った内容になっていましたが、『名探偵の呪縛』は純粋なミステリだと感じました。

『希望の糸』東野圭吾

小さな喫茶店を営む女性が殺された。
加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。
彼女の不可解な行動を調べると、ある少女の存在が浮上する。
一方、金沢で一人の男性が息を引き取ろうとしていた。
彼の遺言書には意外な人物の名前があった。
彼女や彼が追い求めた希望とは何だったのか。

講談社BOOK俱楽部より

8冊目はまたしても東野圭吾さんの『希望の糸』

東野圭吾さんの代表シリーズの1つ、<加賀恭一郎>シリーズの第11弾です。

 

前作の『祈りの幕が下りる時』でシリーズは完結したものだと勝手に思っていたので、続編が出ていたのは驚きました。

とはいえ、加賀自身の話はやり尽くしてしまった(だから、私も完結したと思っていた)と思うので、今作はこれまでのシリーズに何度も登場し、加賀の従弟にあたる松宮がメインの話になっています。

 

東野圭吾作品はやっぱり作りこみがすごいなあ、と思います。

被害者とその元旦那、被害者の店に通っていた常連客の3人に一体どのようなつながりがあったのか。

少しずつ話が進んでいく中で、「こういうことかなあ?」と予想を立てるもののいつもそれより一歩先を行かれてしまうのですが、今作も例に漏れませんでした。

終わりに

ということで、本日は7月に読んだ本の振り返りと紹介をしました。

今月の読了本は8冊ということで、今年1か月間で読んだ本としては最多です。

 

7月までに読んだ本は、合計44冊

このペースが続けば、8月には50冊は達成できそうです。

 

本日はここまで。
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