『夕海』?『夕海』だって?
なぜだ。彼女に生き写しの娘の口から、どうしてよりによってその名前が出てくる?少女が名乗ったのは、彼女―――一年前にこの世を去った、千真の恋人の名に他ならなかった。
どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。
今回は市川憂人さんの『灰かぶりの夕海』を紹介します。
8/22に発売されたばかりの市川憂人さんの最新作です。
私は市川憂人さんの作品が大好きなのですが、本作はその中でも特に私好みの作品でした。
『灰かぶりの夕海』あらすじ
目の前に現れた亡き恋人と、二度死んだ恩師の妻――。灰色のベールが取られた時、この謎の真の姿が現れる。市川憂人の驚愕ミステリ!
中央公論新社より
『灰かぶりの夕海』感想
物語の舞台は2020年代初頭。
明言はされていませんが、「マスクの着用が必須になった」など今の日本のような描写がたくさん描かれています。
本作の主人公は波多野千真(かずま)。
大学生ではありますが学校には行っておらず、バイク便で生計を立てている青年です。
物語はそんな千真が1年前に死んだはずの恋人・成瀬夕海と再会したところから始まります。
千真と再会した夕海ですが、年齢も違えば千真との記憶も持っていません。
一方で、声や仕種は元恋人とまるっきり同じ。
この少女は一体誰なのか、千真が疑問に思っているところに1つの事件が発生します。
かつての千真の恩師・金森曜輔の自宅から金森の亡き妻と同じ顔をした女性の死体が見つかります。
一体この女性は誰なのか。亡き恋人と同じ顔をする夕海と何か関係があるのか。
そこには驚愕の真相が待ち受けていました…。
ドッペルゲンガーってことゴマ…?
それは読んでからのお楽しみ!
本作で気になるのは、事件の真相以上にやはり同じ顔をした2人の正体でしょう。
事件の真相も含めてちょっとズルいような感じはしましたが、それでも「そうだったのか…」と唸らされました。
そして何よりも本作のヒロイン・夕海が可愛すぎる。
自分がおじさんになってきたせいなのかもしれませんが、最後はミステリなのに感動してしまいました。
こういう終わり方に私は弱いですね…。
あれもこれも伏線だったのか…、と思わされる面白い1冊でした。
終わりに
ということで、今回は市川憂人さんの『灰かぶりの夕海』を紹介しました。
とにかくヒロインの夕海が可愛すぎるので、つべこべ言わずに読んでくれと思う1冊です。
本日はここまで。
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