一、僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る。
どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。
今回は最近読んだ本の中から、新川帆立さんの『元彼の遺言状』を紹介します。
第20回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作ということで、期待して読んだのですが期待通りの面白さでした。
『元彼の遺言状』あらすじ
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。学生時代に彼と三ヶ月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家主催の「犯人選考会」に参加することとなった。数百億円ともいわれる遺産の分け前を獲得すべく、麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する。
宝島社より
他方で、彼女は元カノの一人としても軽井沢の屋敷を譲り受けることになっていた。ところが、軽井沢を訪れて手続きを行ったその晩、くだんの遺書が保管されていた金庫が盗まれ、栄治の顧問弁護士であった町弁が何者かによって殺害されてしまう……。
『元彼の遺言状』感想
この作品を読もうと思ったきっかけは2つ。
- 『このミステリーがすごい!』大賞受賞作であること
- 面白そうなあらすじ
1つ目の理由はあくまでこの作品を知るきっかけになったに過ぎないのですが(大賞受賞作を全部読んでいるわけではないので)、あらすじにとても惹かれました。
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」
「いや、どういうこと?!」とこの文言を見ると思ってしまいますね。しかも、事件を解決するためじゃなく依頼人を犯人に仕立て上げるために事件に首を突っ込むのも、よくある探偵小説と異なります。
全体的に若干ドタバタと展開している感じを受けましたが、綺麗にまとまっていて面白かったです。謎の遺言状の意味も納得。
誰が犯人なのか(いわゆる、フーダニット)は見当がつけやすいような気もしますが、犯人が誰かよりも遺言状の意味の方がこの物語にとっては大事だと思うので、気にしなくてもいいのかな、と。
クローズドサークルでの連続殺人!みたいな派手さはありませんが、良い作品でした。
ちなみにですが、続編として『倒産続きの彼女』が発売されています。
ということで、本日は新川帆立さんの『元彼の遺言状』の紹介をしていきました。
本日はここまで。
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