ミステリーの王道中の王道!「館」シリーズ(綾辻行人)を徹底解説!

ゴマの読書記録

どうも、ゴマです。

今回はミステリー好きであれば一度は通ることになるであろう綾辻行人さんの「館」シリーズを一気に紹介していきます。

この記事はこんな人におススメです。

  • ミステリーを読みたいけど、何を読めばいいか迷っている人
  • 「館」シリーズに興味がある人
  • 「館」シリーズを読んで、他の人がどう感じたのか興味がある人

そもそも「館」シリーズとは?

「館」シリーズは綾辻行人さんの長編推理小説シリーズ。

「館」と名付けられている通り、このシリーズには特徴的な館が数多く出てきます。

この館にはいずれもある建築家が携わっており、どの館にも一風変わった仕掛けが施されています。

それが秘密の抜け道や隠し部屋。本来ミステリーにおいては禁忌とされていますが、このシリーズではこれらが堂々と用いられています。

だからと言ってミステリーとしての面白さが損なわれているわけではありません。むしろ、この禁忌を破っているからこそ面白くなっているともいえるでしょう。

 

「館」シリーズのもう1つ大きな特徴は、終盤の大どんでん返し。

いずれの作品も最後の最後であっと言わされるような展開が待ち受けています。

 

現在までに全9巻が刊行されています。

「館」シリーズ全9巻を一気に紹介

『十角館の殺人』

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。

講談社BOOK俱楽部より

『水車館の殺人』

仮面の当主と孤独な美少女が住まう異形の館、水車館。1年前の嵐の夜を悪夢に変えた不可解な惨劇が、今年も繰り返されるのか? 密室から消失した男の謎、そして幻想画家・藤沼一成の遺作「幻影群像」を巡る恐るべき秘密とは……!? 本格ミステリの復権を高らかに謳(うた)った「館」シリーズ第2弾、全面改訂の決定版!

講談社BOOK俱楽部より

『迷路館の殺人』

奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた4人の作家たちは莫大な“賞金”をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった! 周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第3作、待望の新装改訂版。初期「新本格」を象徴する傑作!

講談社BOOK俱楽部より

『人形館の殺人』

父が飛龍想一に遺した京都の屋敷――顔のないマネキン人形が邸内各所に佇(たたず)む「人形館」。街では残忍な通り魔殺人が続発し、想一自身にも姿なき脅迫者の影が迫る。彼は旧友・島田潔に助けを求めるが、破局への秒読み(カウントダウン)はすでに始まっていた!? シリーズ中、ひときわ異彩を放つ第4の「館」、新装改訂版でここに。

講談社BOOK俱楽部より

『時計館の殺人』

鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館。角島(つのじま)・十角館の惨劇を知る江南孝明(かわみなみたかあき)は、オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。館に棲むという少女の亡霊と接触した交霊会の夜、忽然と姿を消す美貌の霊能者。閉ざされた館内ではそして、恐るべき殺人劇の幕が上がる! 不朽の名作、満を持しての新装改訂版。

講談社BOOK俱楽部より

『黒猫館の殺人』

大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬(あゆたとうま)の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)と江南孝明(かわみなみたかあき)は、東京から札幌、そして阿寒へと向かう。深い森の中に建つその館で待ち受ける、“世界”が揺らぐような真実とは!? シリーズ屈指の大仕掛けを、読者(あなた)は見破ることができるか?

講談社BOOK俱楽部より

『暗黒館の殺人』

蒼白い霧の峠を越えると、湖上の小島に建つ漆黒の館に辿り着く。忌まわしき影に包まれた浦登(うらど)家の人々が住まう「暗黒館」。当主の息子・玄児に招かれた大学生・中也は、数々の謎めいた出来事に遭遇する。十角塔からの墜落者、座敷牢、美しい異形の双子、そして奇怪な宴……。著者畢生(ひっせい)の巨編、ここに開幕!(全四巻)

講談社BOOK俱楽部より

『びっくり館の殺人』

あやしい噂が囁かれるお屋敷町の洋館、その名もびっくり館。館に住む少年と友だちになった三知也たちは、少年の祖父が演じる異様な腹話術劇におののくが……クリスマスの夜、ついに勃発する密室の惨劇! 悪夢の果てに待ち受ける戦慄の真相とは!? ミステリーランド発、「館」シリーズ第8弾、待望の文庫化。

講談社BOOK俱楽部より

『奇面館の殺人』

季節外れの吹雪で孤立した館、奇面館。主人影山逸史に招かれた六人の客はそれぞれの仮面を被らされた。前代未聞の異様な状況下で、事件は進展する。主人の〈奇面の間〉に転がっていたのは、頭部と両手の指を切り落とされた凄惨な死体。六人の仮面には鍵がかけられていた。名探偵・鹿谷門実の圧巻の推理が始まる!

講談社BOOK俱楽部より

個人的おススメランキング Best3

第3位

第3位は『時計館の殺人』です。

『時計館の殺人』の魅力は閉ざされた洋館の中で起こるハラハラドキドキの展開です。

突如として現れる犯人。その様子はミステリーというよりももはやホラー。

すごい勢いで登場人物が殺されていきます。その割には動機がちょっと弱いかな、と感じたので3位としました。

勘の良い人であれば館の仕掛けにも気付けるのではないでしょうか。

第2位

第2位は『十角館の殺人』です。

1987年に刊行され、今なお名作の呼び声高い作品です。

クローズド・サークルで起こる連続殺人。そして、驚愕のどんでん返し。

たった1行で全てがひっくり返る。読んだことがないという人は、是非その衝撃を体感してほしいです。

 

『十角館の殺人』については個別の記事も上げていますので、こちらも合わせてどうぞ。

第1位

第1位は『迷路館の殺人』です。

正直、『十角館の殺人』とどちらを1位にしようか迷いましたが、「してやられた」と強く感じたのは『迷路館の殺人』でした。

僅差ではありますが、私の中での1位は『迷路館の殺人』です。

この作品は作中作、すなわち小説の中に小説が書かれている形で物語が進んでいきます。

『迷路館の殺人』はこの作中作であることが、本当に上手く利用されています。

私は作中の小説が終わった瞬間、「あれ、これで終わり…?」という印象を受けてしまったのですが、むしろそこからがスタートともいえるでしょう。

そこからのどんでん返しは「なるほど、そういうことだったのか。」と唸らされました。

個人的には『十角館の殺人』に負けず劣らずの傑作だと思います。

「館」シリーズは刊行順に読むのがおススメ

ということで、本日は綾辻行人さんの「館」シリーズを紹介しました。

どのシリーズも1冊1冊ボリュームがあるので、どこから読んでも楽しめることは間違いないです。

しかし、「館」シリーズは『十角館の殺人』から刊行順に読んでいくことがおススメです。

前の作品のネタバレが含まれている作品もありますので、順番に読んだ方が全作品を楽しめます。

興味を持たれた方は是非「館」シリーズを手に取ってみてはいかがでしょうか。

本日はここまで。

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