「ではまず最初に、私が使っている特別な言葉遣いのほうから、説明しましょうか。それが一番手っ取り早いように思いますので。では最初にまず、すでにみなさんには説明をしていますが《リピート》という言葉からいきましょうか。今年の十月のある日から、一月十三日の夜に戻る時間の旅を—というよりは、そうして戻ったことによってやり直すことのできる人生を、ですかね—私たちはそう呼んでいます」
どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。
今回は乾くるみさんの『リピート』を紹介します。
乾くるみさんと言えば『イニシエーション・ラブ』が有名ですが、本作はそれに負けないぐらい面白かったです!
『リピート』あらすじ
『イニシエーション・ラブ』の著者が挑むミステリーのはなれわざ!
文藝春秋BOOKSより
現在の記憶を持ったまま過去の自分に戻って人生をやりなおせる「リピート」。しかし「リピーター」たちが次々と殺されて…傑作ミステリー
『リピート』感想
『リピート』は『リプレイ』×『そして誰もいなくなった』に挑戦した傑作と評されることが多いです。
『リプレイ』?『そして誰もいなくなった』…?
まずは簡単に『リプレイ』と『そして誰もいなくなった』について説明します!
『リプレイ』について
『リプレイ』は1987年にアメリカで出版され、日本でも1990年に発売されたSF小説です。
「リプレイ」という名の通り、人生を繰り返すタイムリープもの。
タイムリープものにもいろいろ種類がありますが、この作品は記憶も知識も持ったまま自分の人生を繰り返します。
タイムリープと言えばこの作品、という人も多いのではないでしょうか。
『そして誰もいなくなった』について
『そして誰もいなくなった』は1939年に刊行され、アガサ・クリスティーの作品の中でも最も評価が高い作品の1つです。
世界中のミステリの中で、最も売れた作品とも言われています。
『そして誰もいなくなった』は孤島に集められた10人の男女が童謡になぞらえて順番に殺されていくお話です。
最後には10人全員が死亡し、タイトル通り誰もいなくなってしまいます。
一体孤島の中で何があったのか、犯人は誰なのか…。魅力的な謎にあふれた作品です。
クローズドサークルと言えばこの作品、という人も多いですね。
さて、肝心の『リピート』がどうなのかという話ですが…。
『リプレイ』×『そして誰もいなくなった』と言われている通り、タイムリープをした10人の男女が次々と不可解な死を遂げていきます。
一体何故殺されたのか。何が起きているのか。見えない悪意が忍び寄ってくる感じはハラハラドキドキの展開です。
ネタバレになるので詳しくは話しませんが、真相は本当に予想外でした。
自分の予想の斜め上から答えが現れたと言っても過言ではありません。
「なるほどなあ…」と唸らされてしまいました。
500ページほどある大作ですが、面白いのであっという間に読めてしまいました。
話も分かりやすいので、ミステリ初心者にもおススメの1冊です。
終わりに
ということで、本日は乾くるみさんの『リピート』を紹介しました。
タイムリープとミステリの合わせ技で、とても面白い1冊でした。
本日はここまで。
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