あけましておめでとうございます、ゴマ(@gomago_gomago)です。
1月に入ったので、本日は毎月恒例12月に読んだ本の振り返りと簡単な紹介をしていきます。
自己研鑽のための読書があっちに行ったりこっちに行ったりといろんな本に手を出してしまったので、12月は小説のみです。
『月と蟹』道尾秀介
きっと生涯忘れない、子供たちとカミサマの物語。
小学生の慎一と春也は「ヤドカミ様」なる願い事遊びを考え出す。100円欲しい、いじめっ子をこらしめる――他愛ない儀式はいつしかより切実な願いへと変わり、子供たちのやり場のない「祈り」が周囲の大人に、そして彼ら自身に暗い刃を向ける……。
道尾秀介オフィシャルサイトより
1冊目は道尾秀介さんの『月と蟹』。
最近は1か月に1冊くらいのペースで道尾秀介さんの作品を読んでいます。
「好きな作家さんの1人なので全作品を読みたいなあ」という気持ちと「いろんな本を読みたいなあ」という気持ちがせめぎあった結果、1か月1冊ペースで落ち着きました。
そのペースだと全作品読み終わるのに2年以上かかるんじゃないゴマ?
2年で済めばいいね…。
個人的な話はさておき、『月と蟹』は道尾秀介さんの直木賞受賞作。
主人公の慎一と友人の春也。2人は「ヤドカミ様」と称して磯で捕まえたヤドカリを火で炙るという願い事遊びを始めます。
なかなかに生き物に対して容赦ないことをしているのですが、確かに小学生のころは生き物に対して悪気なく残酷なことをしてたなという覚えがありますね…。
そういう意味では絶妙なリアリティなのかもしれません。
そしてもう1人の中心人物である2人の同級生の鳴海。
3人は家庭環境に三者三様の悩みを持ちます。
これが物語に暗い影を落としているのですが、徐々に良くない方向に進んでいる感じがずっと拭えません。
そして最終的にはある行動をとることになるのですが…。
「イヤミス」とまでは言いませんが、終始暗い雰囲気の作品ではあります。
『和菓子のアン』坂木司
デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは? 読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー!
光文社文庫より
2冊目は坂木司さんの『和菓子のアン』。
タイトルと表紙に釣られて選んだ作品です。
見た目とは裏腹に中身はいわゆる「日常の謎」を扱うミステリ。
和菓子をテーマに話が展開されていきます。
和菓子の知識が増えるので、和菓子の奥深さを知ることが出来ます。
読み終わるころには和菓子が食べたくなってくることでしょう。
登場人物も愉快なキャラクターが多いので、読み終わるまでずっと楽しいです。
個別の書評記事も書いているので、良ければこちらもどうぞ。
『悪いものが、来ませんように』芦沢央
助産院の事務に勤めながら、紗英は自身の不妊と夫の浮気に悩んでいた。誰にも相談できない彼女の唯一の心の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。そして育児中の奈津子も母や夫と理解し合えず、社会にもなじめず紗英を心の支えにしていた。二人の強い異常なまでの密着が恐ろしい事件を呼ぶ。紗英の夫が他殺体で見つかったのだ。これをきっかけに二人の関係は大きく変わっていく! 一気読みが止まらない、そして驚愕のラスト! 「絶対もう一度読み返したくなる!」「震えるような読後感!」と絶賛された傑作心理サスペンス!
KADOKAWAより
3冊目は芦沢央さんの『悪いものが、来ませんように』。
芦沢央さんは一度読んでみたいなと思っていた作家さんの1人です。
『悪いものが、来ませんように』は奈津子と紗英の2人の女性の視点で描かれます。
2人の異常ともいえる関係性を基に物語が進んでいくのですが、ラストにはどんでん返しが待っています。
言われてみれば違和感がある箇所も多かったのですが、気付くことなく騙されてしまいました。
面白かったのでまたの機会に他の作品も読んでみたいです。
『ペッパーズ・ゴースト』伊坂幸太郎
少しだけ不思議な力を持つ、中学校の国語教師・檀(だん)と、女子生徒の書いている風変わりな小説原稿。生徒の些細な校則違反をきっかけに、檀先生は思わぬ出来事に巻き込まれていく。
伊坂作品の魅力が惜しげもなくすべて詰めこまれた、作家生活20年超の集大成!
朝日新聞出版より
4冊目は伊坂幸太郎さんの『ペッパーズ・ゴースト』。
「作家生活20年超の集大成」と銘打っているだけあって、伊坂幸太郎作品の面白いところの詰め合わせと言えるような作品でした。
ちょっと自分の中で期待値が上がりすぎてたかなという感じはしましたが…。
伊坂幸太郎さんの作品特有の心地よいテンポで進んでいくので、非常に読みやすくて面白いです。
現実世界の話と生徒が書いた小説の中の話が交互に進んでいくのですが、この2つの話がどのように交わるのか。
登場人物のキャラクターが個性豊かなのもこの作品(伊坂幸太郎さんの作品全般に言えますが)の魅力です。
個別の書評記事も書いているので、良ければこちらもどうぞ。
『殺した夫が帰ってきました』桜井美奈
やっと手にした理想の生活だったのに……
小学館より
都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜。茉菜は取引先に勤める穂高にしつこく言い寄られ悩んでいた。ある日、茉菜が帰宅しようとすると家の前で穂高に待ち伏せをされていた。茉菜の静止する声も聞かず、家の中に入ってこようとする穂高。
その時、二人の前にある男が現れる。男は茉菜の夫を名乗り、穂高を追い返す。男は茉菜の夫・和希に間違いなかった。しかし、茉菜が安堵することはなかった。なぜなら、和希はかつて茉菜が崖から突き落とし、殺したはずだったからだ。
戸惑う茉菜をよそに、和希は茉菜の家に上がり込む。改めて話を聞いてみると、和希は過去の記憶を一部なくしており、茉菜と一緒に暮らしたいという。茉菜は渋々それを受け入れる。
かつての和希はとても暴力的な人間だったが、いざ暮らしはじめると、暴力的な影は一切見られず、平穏な日々が過ぎていった。
しかしそんな矢先、茉菜のもとに一通の手紙が届く。手紙には一言だけ「鈴倉茉菜の過去を知っている」と書かれていて……
記憶をなくし帰ってきた、殺したはずの暴力夫。謎めいた正体と過去の愛と罪を追う、著者新境地のサスペンスミステリー。
5冊目は桜井美奈さんの『殺した夫が帰ってきました』。
タイトルのホラーっぽさに惹かれて購入した1冊です。
ホラーのようなタイトルではありますが、中身はホラー要素はなく純粋なミステリとして楽しめます。
何故今になって帰ってきたのか、記憶喪失は本当なのか…。
どのような展開になるのかワクワクしながら読んでいましたが、予想の斜め上を行くような展開でした。
真相が明らかにされるまでしばらく焦らされている感じはありましたが、とにかく面白かったです。
『探偵倶楽部』東野圭吾
麗しき二人の探偵が不可解な謎を解き明かす!
「我々は無駄なことはしない主義なのです」――冷静かつ迅速。そして捜査は完璧。セレブ御用達の調査機関〈探偵倶楽部〉が、不可解な難事件を鮮やかに解き明かす! 東野ミステリの隠れた傑作登場!!
KADOKAWAより
6冊目は東野圭吾さんの『探偵倶楽部』。
カドフェスを取り上げたときに「読みたい」と言っていた本の1冊でしたが、ようやく読了しました。
世の中には読みたい本が多すぎる。
主役となる探偵があまりにも完璧なので、かなりあっさりと事件が解決します。
個人的にはちょっとあっさりしすぎてて物足りなく感じる部分もありました。
しかしながら、面白く最後まで読みやすい1冊でした。
終わりに
ということで、本日は12月に読んだ本の振り返りと紹介をしていきました。
今月は小説だけになってしまいましたし、その小説もそこまでたくさんは読めませんでした。
次月は小説も自己研鑽のための読書も増やしていきたいですね。
個人的な話になりますが、ブクログも始めました。
こちらに書く内容と大きくは変わらないと思いますが、良ければこちらも見ていただけると幸いです。
最後になりますが、本年もよろしくお願いします。
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