【書評・感想】『マリオネットの罠』森の館に幽閉された美少女と連続殺人の関係は?ネタバレなしで徹底解説!

ゴマの読書記録

何の害のないこの人々よりも、ずっとずっと不愉快な連中が世間には溢れているではないか。一体誰が、常識と非常識の境界に線を引くのだろうか……。

どうも、ゴマ(@gomago_gomago)です。

今回は赤川次郎さんの『マリオネットの罠』を紹介します。

「どんでん返しがすごい小説」で検索すると必ず上位に出てくるこちらの作品、今回ついに手に取ってみました。

その評判通り、結末は全くもって予想外のモノでした。

『マリオネットの罠』あらすじ

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない”……森の館に幽閉された美少女と、大都会の空白に起こる連続殺人事件の関係は? 錯綜する人間の欲望と、息もつかせぬストーリー展開で、日本ミステリ史上に燦然と輝く赤川次郎の処女長篇。

文藝春秋BOOKSより

『マリオネットの罠』感想

あらすじを読む限りは屋敷の中の話と屋敷の外で起こる事件の話がどのようにリンクしてくるかがこの話の肝かと思っていましたが、思っていた以上の大事件の話でした。

 

物語の主要人物の1人である上田修一は、豪邸を構える峯岸家にフランス語の家庭教師として雇われます。

峯岸家の地下にある牢獄を見つけ、そこで峯岸家の三女・雅子が閉じ込められていることを知ります。

何とかして助け出そうとする上田でしたが、雅子を助け出したことで新たな事件が発生します…。

一体、何が起きたゴマ…?

 

物語の展開はあまり多くは語りませんが、正直なところ事件の犯人は明らかでどんでん返しが起こるような要素は全く見当たりません。

文中でも犯人の名前は出てきてしまうので、あっちこっちで連続殺人を起こす犯人がどのように見つかり捕まるのかが焦点のようにも思えます。

しかしながら、「どんでん返しがすごい」と言われる作品はただでは終わりません

「どんでん返しがすごい」と言われているだけあって、毎度毎度騙されないように気を付けながら読んでいるのですが、今回もまた上をいかれてしまいました。

確かに明かされてみればその可能性は考慮してしかるべきだったな…、とは思うのですが全く疑っていませんでした。

 

『マリオネットの罠』の魅力はそのハラハラドキドキの展開にもあります。

特に上田修一の婚約者である美奈子がなかなかに危なっかしい行動をとるので、ヒヤヒヤする展開が多いです。

とても健気な女の子、という感じなので報われてほしいのですが…。

結末は読んでからのお楽しみということで。

終わりに

ということで、本日は赤川次郎さんの『マリオネットの罠』を紹介しました。

「どんでん返しがすごい」と評判でしたが、その評判も納得の1冊でした。

 

本日はここまで。
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